どうなるの? 定年延長

4月26日、今年度第一回目の地公労交渉がありました。

地公労とは、「埼玉県地方公務員労働組合共闘会議」の略。埼玉県職員組合(県職)と埼玉県高等学校教職員組合(埼高教)、そして埼玉県教職員組合(埼教組)が共に、賃金や労働条件について県当局に要求し、交渉しています。

忙しい中、たくさんの方々が駆けつけてくれました

今年は、例年よりも早くスタートしました。先日お示しした定年延長問題のためです。急な呼びかけだったのですが、たくさんの仲間が駆けつけてくれました。「雇用と年金の確実な接続となる定年引き上げを求める緊急署名」も、115筆を提出しました。

当局の考える定年延長とは、ただ定年が延びるだけではありません。

  • 給与は7割、働き方は60歳前と変わらず。(民間でも給与を減額しない会社が63.7%もあるのに)
  • 55歳で昇給停止しているのに、60歳以降はさらに下げる。(さらに60前の給与カーブを緩やかにしていくことも危惧されています)
  • 現行の再任用制度は、さらに低い割合というだけでなく、住居手当や扶養手当もない。(定年延長が始まると、同じ仕事をしている人の給与基準がさらにバラバラに)
  • 制度上、定年延長が完成するまでの間、2年に1回大量退職(間の年は非常に少ない退職者)のため、新規採用が抑制されることも危惧される。

などなど、問題点がたっぷり。

埼教組からも、

「高齢者部分休業制度(1週間あたりの通常勤務の2分の1を超えない範囲で休業できる制度)を使った多様な働き方ができないのか。」

「定数制度を改善して、少数職種の方も確実に多様な働き方をできるようにして欲しい。」

「再任用で扶養手当が出ないのはおかしい。」

「なぜ、60前の教員と同じ仕事(もしくはそれ以上に大変な仕事)をしていて、給与に差異が出るのか。」

「定年退職のない年であっても、採用抑制せずに人員増をせよ。」

「人事委員会の言いなりでなく、人事委員会にしっかりと伝えてください。」

など、多くの意見が出されました。

当局の回答は、糠に釘。ひどいものでした。特に、給与が7割になる理由は、「人事委員会がそう述べているから」という、幼稚な回答のみ。

今回の交渉を経て、今後、単組交渉(教育分野:埼教組と埼高教)も交え、地公労交渉を続けることになりました。

定年延長の問題は、再任用の方や退職間近の方だけの問題ではありません。若い方にとっても生涯賃金や教育現場のモチベーションにも関わる重大なことです。

お忙しい中たいへん恐縮ですが、署名を職場でとり本部に送ってください。組合員のみなさん、今後の交渉にもたくさんのご参加をお願いします。