私たちの賃金はどのように決まってるの??

先日、一時金の支給がありましたが、皆さんは賃金がどのように決められているのかご存知でしょうか?

大きくは次のような流れで進んでいきます。

●1.春闘期(1月~4月)

春闘は、民間の職場では労働組合が経営者と交渉をして賃金・労働条件の改善をめざします。教職員組合を合む公務員の共闘組織は、地域の共同闘争課題として民間労働組合を支援するとともに、憲法改悪反対、増税反対、教育要求実現などの国民的課題と結合しながらとりくみます。教職員組合の分会(各学校単位)では、職場要求を掘り起こし校長に要求書を提出し交渉を実施します。本部・支部(=各教育事務所に対応)・単組(=各市町村教委に対応)は、自治体当局へ要求書を提出し交渉を実施します。

●2.人事院勧告

人事院は、春闘などで決定した民間産業の賃金水準と国家公務員の賃金水準を比較調査した結果にもとづいて、国家公務員の賃金を政府と国会に勧告します。通常は8月上旬になります。2006年度より民間との比較企業規模を100人以上から50人以上へと引き下げました。公務員賃金抑制のために比較企業規模を変更したのです。

●3.閣議決定と国会の給与法改正

人事院勧告をうけた政府は、これを勧告通りに実施するかどうかを協議したのち、給与法改正案を国会に提出し、国会で決定されれば、国家公務員の賃金が確定します。しかし、この給与法案はしばしば政府の反動法案とだきあわせにされたり、取り引きの材料とされているため、国会内外の強力な闘争が展開されます。また、1982年度の人勧実施見送りに見られるように、給与法改正を国会に提出しなかったり、勧告を大幅に値切った提案をするなどの事態もおこっています。

●4.人事委員会勧告

各都道府県および政令市の人事委員会は、閣議決定後国会での給与法改正と前後して、それぞれの民間産業の賃金水準と地方公務員(埼玉県の場合は県の職員)の給与水準を調査したうえで、地方公務員に対する賃金を知事と議会に勧告します。通常は10月中旬です。人事院と同様に比較企業規模を50人以上に引き下げました。

●5.各県および政令市における賃金確定闘争

各県および政令市の人事委員会勧告が出たあと、それぞれの都道府県および政令市における賃金確定闘争がおこなわれます。埼玉県の場合、埼玉県地方公務員労働組合共闘会議(埼教組、埼高教、県職)が統一して、県知事と教育長に対して要求書を提出し、団体交渉を実施します。労使で妥結した内容を給与条例として県議会に提案させ、議会の決定によって新しい賃金(給与条例)が最終的にきまります。通常12月議会です。政令市も同様です。

2020年度は、コロナウイルス感染拡大の影響から、上記に記した例年のスケジュール感は無く、さらに人事院勧告、人事委員会勧告がともに「一時金と人事」と「月例給のみ」という2段階でのこれまでに例の無い勧告でした。さらにその内容は、コロナ禍で奮闘している教職員・県職員の期待に応えない一時金0.05月分の引き下げ勧告でした。引き下げ勧告を強行する当局に対し、地公労は様々な労働条件改善を求め、一定程度の要求実現を獲得しました。

以上が、賃金が決定されるまでのあらましですが、埼教組はそれぞれの段階ごとに、中央行動、署名のとりくみ、人事委員会要請行動、当局との団体交渉等、要求を実現するための多様なたたかいをおこなっています。

今年の大きな争点の一つとなる問題は「定年延長」

国家公務員の定年を65歳へ引き上げる改正国家公務員法が6月4日、参院本会議で可決、成立しました。これにより、現在の60歳を2023年度から31年度まで2年ごとに1歳ずつ定年が段階的に引き上げられ、65歳定年制が完成されます。

また、今回の改正で60歳で原則として管理職から外す「役職定年制」を導入されます。これには若い世代のポストが限られ、管理職の年齢層が上がれば組織の活力が失われかねないとの判断もあります。なお、公務の運営に大きな支障が生じる場合は引き続き管理職を担える特例を設けるとしています。

60歳を超えた職員の給与は当面、直前の7割程度に抑えられ、31年度までに給与制度を改定し、賃金の急激な落ち込みを緩和するという点は職務給の原則から言っても到底看過できるものではありません。

全教政権局はこうした動きをうけ、7月9日から3回にわけて夏季闘争から秋季年末闘争を見通した学習企画を行います。私たちの賃金、そして働き方に係わるとても大きな問題です。ぜひご覧ください。チラシは以下よりダウンロード可能です。

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