目次

はじめに

 1947年の埼玉県教職員組合結成後、教職員みんなで力を合わせ教職員の権利を拡大し、賃金・労働条件の改善をしてきました。
 権利を行使するとともに、さらに働きやすい職場づくり、子どもを真ん中にした教育実践をすすめていくために、あなたの力を組合で発揮し、現状を改善していきませんか。若い教職員が本音で声を上げられない今こそ、仲間と団結して私たち要求を実現させませんか?

勤務時間

 私たちの勤務時間は、埼玉県の条例により「学校職員の勤務時間は、休憩時間を除き、4週間を超えない期間につき1週あたり38時間45分とする」と定められており、1日あたりにすると7時間45分となっています。

勤務時間の割り振りは分会との交渉事項です(地方公務員法第55条)

 勤務時間の割り振りとは、年間を通じて正規の勤務時間を年度当初に定めておくことです。その日の都合でくるくる勤務時間を変更するのは、正しくありません。(労基法第89条)
 勤務時間の割り振り権は校長にありますが、これは校長が一方的に決めて良いということではありません。勤務条件に関することは地方公務員法に定める交渉事項ですので、職員会議にはかる前に職場の分会と交渉する必要があります。

「休息時間廃止だから、お茶飲むな。子どもから離れるな」は、ありえない!

 「国においては民間の勤務時間制度との均衡などを理由として、休息時間を定めた人事院規則がすでに廃止された」として埼玉県は勤務条例を改定して2007年4月1日から「休息時間」を廃止しました。学校現場では「教室を離れるな・お茶を飲むな」という非常識な管理職の存在が報告されています。民間では「休息」という言葉はなくても、仕事の能率を高めるために「お茶の時間」は常識です。
 2007年1月19日の埼教連交渉で県教委は「休息時間廃止が労働強化につながらないよう、また直接教育課程に影響を及ぼすことがないよう、休憩時間の実質的確保に向けた努力を含め、教職員の健康管理に十分に配慮するよう、条例改正通知や市町村教育委員会事務局職員研究協議会を通じて説明してまいりたい」と回答しています。休息時間はなくなっても、学校現場のさらなる過密労働は許されないことを明確に確認する必要があります。

休憩時間の分割付与は、「人」であっても「時間」であっても、法の精神に反する

 休憩時間は給与支払い対象外の時間ですからま ったく拘束を受けずに、一斉に、そして自由に利用させなければなりません。(労働基準法第34条)
 改悪された労基法ですら「休憩時間は、一斉に与えなければならない」とした上で、但し書きと して、労働組合との書面による協定がある場合にのみこの限りではない(分割付与も可能)と定めています。従って、このような労基法の精神に反した運用はするべ きではありません。
 県教育長(竹内克好氏、1992年当時)は1992年の県議会答弁で「児童生徒の在校中は休憩・休息時間がとりにくい」と現状の問題点を認めているところです。
 このような学校現場の実状があるので、1976年に埼教組・埼高教と県教委の間で「勤務時間問題交渉メモ」が取り交わされ、ほとんどの職場で8時間を超える違法な勤務にならないために弾力的な運用がなされているのです。
 教職員定数の抜本的改善等がなされない限り、学校現場において労基法通りの休憩時間取得は非現実的です。一校の責任者たる校長は、とれもしない休憩を形式的において8時間を超える労働を強いてはなりません。むしろ教職員が安心して休憩を取れるために、定数増を含めた条件整備を地教委に強く具申することこそ求められているのです。
 いずれにしても校長による一方的設定は極めて不当です。労働者に休憩時間を与えないなどの悪質な使用者に対しては、労基法の規定により「6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金」という重い罰則が科せられます。

  • 最近休憩時間を、勤務終了時刻の5~15分程度前から遡る時間帯に割り振っている職場が増えています。この場合でも、休憩がとれず勤務が連続した場合、その日実際に勤務を開始した時刻から8時間を経過した時点で勤務を終了しなければならないということです。
  • もともと勤務終了時刻の少なくとも45分以前に休憩が終了するように割り振りがされていなければ、労基法に違反します。例えば8時30分始業で17時15分終業の場合では、15時45分~16時30分が限界であり、これ以降には割り振れないということです。
  • さいたま労働基準監督署の見解「休憩がとれなかった場合、後に少なくとも45分以上の勤務時間がないと拘束時間が8時間を超えることになるため違法性がある」

週40時間を超える勤務は労基法違反

 教員の場合は1972年1月1日から施行された「給特法」によって、本給の4%に当たる教職調整額が支給されるとともに、一定の限度で時間外勤務が命じられるようになりました。だからといって、この措置で無制限に時間外勤務が命じられるものではなく、臨時または緊急にやむを得ない必要がある時に限るものとなっています。つまり、予め計画して実施する場合はこれに該当しません。また緊急の場合も極めて限定的なものとなっています。従って、予め計画されている修学旅行等の行事が行われる場合は、当然ながら代休及び超過時間分の回復措置が講じられなければなりませんし、限定4項目の場合でも同様です。
 調整時間については「児童生徒の起床時から就寝時までは勤務時間」 「児童生徒の就寝以降も必要に応じて業務を行った場合は当然調整の対象となる」 (2007年2月16日労安交渉)と県教委も見解を示しています。具体的には、児童生徒の起床時刻から就寝時刻までの時間および、深夜業務の合計時間から所定内勤務時間としての8時間を引いた残りの時間が調整の対象となるべき時間です。割り振り権を持つ校長と弾力的に話し合って常識的な線で決めることが必要です。
 なお、修学旅行などには教員特殊業務手当が支給されますが、これも時間外勤務手当にかわるものではありません。従ってこの支給を根拠に時間調整をしないことはあり得ない話です。

割振り変更簿導入で時間調整をしっかりとろう

 県教委は「学校職員の勤務時間、休暇等に関する条例」及び「学校職員の勤務時間、休暇等に関する規則」の一部を改正し、以下のような内容で2005年4月1日から施行しました。同一校で継続勤務や教職員の異動があっても、年度末教務用務で記入した割振り変更簿は有効です。

1.週休日の振替について
 週休日に勤務を命じた場合、「原則としてその週で振替」を行うことが最も妥当な振替ですが、それができない場合には、従来の「前4週、後8週」で振替をした期間を「後16週」に広げました。 このことは「週休日の勤務を必要以上に拡大するものではない」と県教委も確認しています。

2.勤務時間の調整について
 日常の超過勤務について「割振り変更簿」に記入することで、時間調整を行えます。その際、調整期間は「週休日の割り振り変更」に準じて長期休業中を含む16週間後まで可能です。

3.「メーデー」「開校記念日」も調整で
 「メーデー」「開校記念日」に調整をとる場合、日々の超勤の調整4時間+自主研修で1日勤務地を離れて勤務することができるようになりました。また、通常の課業日でも、「職専免」+「自主研修」または「年休」+「自主研修」で一日勤務地を離れて勤務をすることができます。また「課業日に調整を行う場合は、学校運営上支障のないよう十分配慮すること」とし、授業や行事・会議等で問題がなければ課業日でも調整ができることになっています。
 私たちは職員会議・学年会議・分掌会議・生徒指導での超過分だけでなく「部活動指導、授業準備に要する時間等」も調整の対象とするよう求めています。労使協議会で検討中です。

校内人事・主任の選出

主幹について

 2004年「高等学校教育振興協議会」(高振協)の答申を受けて、「学校管理規則の一部改正」が行われ、県立学校には「主幹」が配置されています。
 当時県教委市町村教育課担当者は、「市町村立学校には当面導入する予定はない」と言明していました。ところが2006年12月定例県議会で与党会派からの求めに、島村教育長が「各市町村教育委員会において主幹制導入のための制度改正に向けた検討が進められている」と答弁しました。
 そもそも県立学校に「主幹」を設置する際には、「機動的な学校運営」がその根拠とされてきました。小中学校は県立学校と違って、大規模校はきわめて少なく、どの学校にも校務分掌の一環である主任が置かれ、名称は様々なものの、ほとんどの学校において「運営委員会」・「企画委員会」等の中間的な学校運営上の協議機関を設置して、大きな学校行事や研修計画等の立案や調整などをすすめています。
 こうした実態から見て、なぜ急に全市町村立学校への「主幹」導入なのか全く説明がなされていません。これ以上に新たに「主幹」などを導入すれば、その扱いや位置付けがかえって学校の「機動力」を落とすことにも繋がりかねません。
 また、30人、40人の職場教職員を校長が管理監督できずにいるとすれば、その管理運営能力、教頭の実務能力も問われることになります。
 いずれにしても、「主幹」は新たに選考するものではなく、管理職試験合格者の中から県教委が任命することになっています。県教委は埼教連との交渉の中で、この「改正」にあたって教学二第49号(昭和51年4月26日付)通知「埼玉県立高等学校管理規則の一部改正について」は変更しない。この通知の趣旨を尊重して運用されるとしています。市町村教育委員会が学校管理規則を変えて導入をする場合でも、以下確認事項を何点か示しますので、それらを逸脱しないことが大事です。

  1. 主幹は教諭であり、新たな権限を管理規則に位置づけるものではない。新たな選考は行わず「管理職候補者名簿登載者」を配置する。
  2. 従って監督権限は持たない。教頭の職務を助けるものである。
  3. 主幹の給料表は教諭と同じ2級であり、新たな給料表の設定は行わない。また管理職手当は支給しない。→2009年度より特2級格付けを強行。
  4. 主幹の授業時数を軽減する等の特別な措置はせず、授業も部活も行う。

主任の選出は教職員の総意で

担任・校務分掌など校内人事を決めるのは校長の権限ですが、だからといって校長個人が勝手(恣意的)に決めるのではなく、教職員個々人の希望を聞き、職員会議などで民主的な協議を経て決めることが望ましい在り方です。また、校内人事は「勤務条件に密接に関連する事項」であり、当然交渉の対象です。職場で合意点を見いだしていくことが大切です。主任の選出に当たっては、以下の原則に則して行いましょう。

※「埼玉県立高等学校管理規則(中略)の一部改正について」 9条関係(校務分掌)
(オ)「教諭をもって充て、その職務を担当させ」とは校長が、当該学校の教諭の中から主任を定め、その職務を行わせることを規定したものであるが、その人選に当たっては、職員会議等にはかり、教職員の意見が十分に反映されるようにするとともに、 女子職員を含め、できるだけ多くの者に、その経験を積ませることを配慮することが大切である。

引き続き拠出運動を推進しましょう

 埼教組は「主任手当」を「私」することなく、拠出して教育条件整備や地域での教育相談所設置等に充てることを決め、全教職員に呼びかけ、現在も主任手当制度に反対する立場から拠出に取り組んでいます。「主任手当拠出は処分の対象」と、運動を妨害する管理職がまだいるようですが一旦受け取った給与は自らの所有に係る金員であり、これをどのように処分しようとまったく自由なのであって、それを妨害する管理職がいるとすれば憲法第29条「財産権は、これを侵してはならない」の侵害といわなければなりません。

研修

教員の研修権

 一般公務員の研修が職務能率向上のため、任命権者が行うもの(地公法39条)なのに対し、教員の研修は「その職責を遂行するため」自主的・自発的に、日常不断に行われるのが基本です(教特法19・20条)。教育行政当局の役割は、教員の自主的・自発的研修に対する条件整備、奨励、援助が第一義(教特報19条)であり、行政が研修計画を立てる場合も、自主的研修を補完するものとして、自主参加を原則とし、教員の専門性の向上と教育実践上の必要と関心に沿ったものでなければなりません。従って教員個々人が行う独習、視察、実験、見学等による研修をはじめとして、組合教研やサークル、民間教育研究団体の研究等も、行政当局などが主催するものと差別することなく教育行政機関によって保障されなければなりません。
 2003年、長期休業中の勤務地を離れた研修承認にかかわって文部科学省をはじめとし、これを認めようとしない動きがマスコミの報道などを背景に強まりました。「研修計画書」「研修報告書」(資料の添付を含む)の提出を強制する攻撃も強まりました。
 このような状況の下で県教委は、「埼玉県立学校職員服務規程」を改定して「研修報告書」の提出を規程上義務づけました。様式はA4版で簡便なものが示されています。また、具体的な内容の欄への記入は、研修の成果が確認できる資料の提出をもつて代えることができるものとされています。現在、ほぼすべての市町村は県と同様の服務規程改定を行いました。いずれにしても、規定を逸脱する地教委や校長の恣意的な運用を許さないとりくみが求められます。

※埼玉県立学校職員服務規程(2002年7月12日施行)
第18条(研修) 
 職員は、教育公務員特例法第20条第2項の規定により勤務場所を離れて研修を行おうとするときは、別表第9による研修承認願を校長に提出し、その承認を受けなければならない。
2 校長は、前項の承認を行う場合において必要と認めるときは、職員に対し研修の内容が確認できる資料の提出を求めることができる。
3 第1項の承認を受けた職員は、研修が終了したときは、速やかに別表第9の2による研修報告書を校長に提出しなければならない。

研究委嘱

 「研究委嘱」はその多くは職場の実態から出発せず、どちらかというと教育委員会や校長など行政からの強い要請で行われる傾向にあります。形にこだわった研究発表会や研究紀要の作成など、それ自身が自己目的化し、業務量が増大している実態が報告されています。
 現在の困難な学校の現状を打開するためにも教職員の過密労働を改善するためにも、教員の持ち時間数を削減することをはじめ、調査・報告書等々の法令上の根拠もない業務を削減する必要があります。とりわけ、研究委嘱については大幅に削減していくことが大切です。文部省(当時)でさえも、98年度には「研究指定校」を三割減らし、県教育員会も二割減らし、さらに現在地公労合意に基づく労使協議の場でさらなる削減に向けて協議を進めているところです。もし委嘱を受けた場合も次のような観点にたって、子どもや教職員の過重負担とならないようにしましょう。

  1. 委嘱受け入れは民主的・ガラス張りの論議の上で決めるものです。校長による一方的な押し付けや一部の者による密室での決定は、学校としての研修になじみません。
  2. 研究が子どもの成長に生かされるものであること、「忙しくて子どもたちと接する時間がない」という声がよく聞かれます。「道徳の研究で、子どもたち の本音と建て前の使い分けがうまくなった」という 笑えない報告もあります。研究を進めるにあたっては、現実に目の前にいる子どもたちの実態から出発する必要があり、研究のための研究であったり、発表のための発表であっては本末転倒です。
  3. 学校の自主性・主体性が尊重されること、研究授業の形態や回数、研究会の持ち方、研究紀要の内容や分量等は、教育委員会も含めて外から強制され るものであってはなりません。

労働安全衛生体制

 2005年10月の特別国会で労働安全衛生法が改正され、2006年4月に施行されました。改正労安法は、この間の重大な労働災害の激増、過労死・過労自殺等、健康障害の増加に対応したものです。2014年に改正「労働安全衛生法」が交付され、ストレスチェックが制度化されました。
 とりわけ学校現場で労安法が具体化されていないことについて「学校教育の場においても労働安全衛生の必要性について指導の徹底をはかること」と衆参両院で附帯決議がつきました。これを受けて文部科学省も2006年4月3日付(18ス学健第1号)で「労働安全衛生法等の一部を改正する法律等の施行について」を初等中等教育企画課長名で発しました。「都道府県教育委員会及び域内の市町村教育委員会及び所管の学校に対しても周知されるようお願いします」と念を押しています。このようなことは極めて異例なことであり、それだけ、学校現場における健康破壊が深刻であることを表しています。
 県教委は、2007年の4月に、この通知を含め、この間出されている厚労省通達などを改めて現場に下ろして周知徹底させることを労安交渉の場で明らかにしました。エッセンスを以下何点か示しますので、職場や単組での取り組みに役立ててください。

文科省通知要約

 2008年4月からは50人以下の職場でも週40時間を超える労働が100時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる時は、労働者の申し出を受けて、医師による面接指導を行わねばならない。

☆メンタルヘルスの保持等について(重点)
 ア、学校における会議や行事の見直し等による公務の効率化を図ると共に、一部の教職員に過重な負担がかからないよう適正な校務分掌を整えること。
 イ、日頃から、教職員が気軽に周囲に相談したり、情報交換したりすることができる職場環境を創ること。特に管理職は、心の健康の重要性を十分認識し、親身になって教員の相談を受けると共に、職場環境の改善に努めること。
 ウ、教職員が気軽に相談できる体制の整備や、心の不健康状態に陥った教職員の早期発見・早期治療に努めること。
 エ、一般の教職員に対して、心の健康に関する意識啓発や、メンタルヘルス相談室等の相談窓口の設置について周知を図ること。併せて、管理職に対してメンタルヘルスに対処するための適切な研修を実施するよう努めること。

☆労働時間の適切な把握について
 労働時間の適正な把握については、平成 13年4月6日付基発339号労働基準局長通知において、具体的な方法等が示されているところですが、各学校等における勤務時間の適正な把握に努めていただきますようお願いします。
 尚、基準として示されているのは次の通りです。

  1. 使用者は、労働時間を適正に管理するため、労働者の労働日毎に始業、終業時刻を確認し、これを記録すること。
  2. 使用者が始業、終業時刻を確認し、記録する方法としては、原則として次のいずれかの方法によること。
    1. 校長が自ら現認すること
    2. タイムカード、ICカード等の客観的な記録を基礎とする。
  3. 労働時間の記録に関する書類について、労働基準法第109条に基づき、3年間保存すること。
  4. 事業場において労務管理を行う部署の責任者は、当該事業場内における労働時間の適正な把握等労働時間管理の適正化に関する事項を管理し、労働時間管理上の問題点の把握及びその解消を図ること。

☆労働安全衛生体制の整備について
 従来から、学校等における労働安全衛生管理体制については、各種会議等の場を通じて産業医の選任等を進めていただくようお願いしておりましたが、その重要性にかんがみ、一層の整備を進めていただくようお願いします。

☆労働安全衛生に係る教育について
 改正法の附帯決議において「学校教育の場においても労働安全衛生の必要性について指導の徹底を図ること」とされたことを踏まえ、各学校の設置者におかれては、働く人の健康の保持増進は、職場の安全管理や健康管理と共に、心身両面に亘る総合的、積極的な対策の推進が図られることで成り立つこと、更に、この対策では、ストレスに対する気付きへの援助、リラクゼーションの指導などメンタルヘルスケアが重要視されていること等について、各学校で適切な指導がされること。

健康診断医師の問診もやってますか?

 定期健康診断(労働安全衛生規則44条)
 健康診断は次の項目について医師によって行うことが定められています。医師がやってますか。
   1  既往歴及び業務歴の調査
   2  自覚症状及び他覚症状の有無の検査
   3  身長、体重、視力及び聴力の検査
   4  胸部エックス線検査及び喀痰検査
   5  血圧の測定
   6  貧血検査
   7  肝機能検査
   8  血中脂質検査
   9  血糖検査
  10  尿検査
  11  心電図検査
 学校以外での健康診断に行く場合の服務は出張です。再検査・精密検査については何回目であれ、医師や医療機関の指示であれば、服務の扱いは職専免が適当であると県教委も言っています。

組合の交渉権

地方公務員法55条が根拠法

 地公法は、団体交渉権とそれに基づく協約締結権を制限しています。賃金等をはじめ労働条件が法律や条例によって決定する形式をとっているからです。
 しかし議会に提出する条例案を作成する段階では誠実に交渉に応ずべきであることを地公法は定めています。交渉の結果を文書で協定することも認めています。人事問題、教育予算、財政問題などを「管理運営事項」だからという理由で「交渉の対象でない」という地教委が稀に見かけられますが、「勤務条件に密接に関連する事項」であることから事実上交渉事項となっています。

地方公務員法 抜粋
 第55条(交渉)
 地方公共団体の当局は、登録を受けた職員団体から、職員の給与、勤務時間その他勤務条件に関し、及びこれに附帯して、社交的又は厚生的活動を含む適法な活動に係る事項に関し、適法な交渉の申し入れがあった場合においては、その申し入れに応ずべき地位に立つものとする。

2 職員団体と地方公共団体の当局との交渉は、団体協約を締結する権利を含まないものとする。
3 地方公共団体の事務の管理及び運営に関する事項は、交渉の対象とすることができない。
5 交渉は、職員団体と地方公共団体の当局があらかじめ取り決めた員数の範囲内で、職員団体がその役員の中から指名するものと地方公共団体の当局の指名するものとの間において行わなければならない交渉に当たっては、職員団体と地方公共団体の当局の間において、議題、時間、場所その他必要な事項をあらかじめ取り決めて行うものとする。
8 本条に規定する適法な交渉は、勤務時間中においても行うことができる。
9 職員団体は、法令、条例、地方公共団体の規則及び地方公共団体の機関の定める規定に抵触しない限りにおいて、当該地方公共団体の当局と書面による協定を結ぶことができる。
10 前項の協定は、当該地方公共団体の当局及び職員団体の双方において、誠意と責任を持って履行しなければならない。

校長交渉は拒否できません

 職場の要求を実現する上で不可欠なのが校長です。校長は職務権限の及ぶ事項については分会と交渉に応ずるべき義務があります。

分会との交渉に応ずべき校長の団体交渉当事者能力(埼高教事件)
 (校長は)「常に職員の充実、労働条件の改善、機材の整備等に万全の注意を払い、校長の権限内において実現可能な事項については速やかに実行し、自己の権限外の事項については部下職員の要望事項を県当局に具申し、実現に努力すべき職責のあることは、いやしくも一校の監督者たる校長として当然の責務である」「教職員をもって組織する職員団体は職員の一週間の勤務時間、有給休暇及び宿日直の問題について学校長と団体交渉する権限を有するものと考えなければならない」「また、職業別・産業別の横断組合であれば、それ(校長交渉)に部下以外の者が当然含まれることは多言を要しない」(浦和地裁 1962年9月29日確定判決)

 これについては1981年12月9日、県教委との主任選出にかかわる「合同委員会」でも次のように口頭で確認しあいました。
 ①単組や分会が公平委員会に登録されている必要はない。
 ②校長が直接当事者能力を持たない場合であっても関係当局に具申する当事者性は存在する。
 ③校長との交渉には、上部団体の者が入れる。

パワハラも交渉で解決

 最近校長教頭などが教職員を「怒鳴りつける」「執拗に叱責を繰り返す」など、常軌を逸した振る舞いが現場から報告されることが目立っています。職務上の権力をかさにきた「パワーハラスメント」です。ただでさえ長時間過密労働で心身共に疲労が激しいところにこうしたパワハラが教職員の精神衛生に極めて悪い影響を与えています。教職員の健康を適切に管理し、欣然と職務に専念できるための職場環境整備を整えるべき管理職が、教職員に対してパワーハラスメントを行うことはもってのほかです。内容によっては損害賠償の対象や威力業務妨害など刑事訴追を受ける場合もあります。事実関係をきちんと明らかにして、組合として是正を求めることも校長交渉の大事な役割です。分会段階で解決できない時は市教委へ、場合によっては埼教組本部が県教委に具体名を挙げて調査させ是正を求めることも必要です。

《校長交渉についての留意点》
①分会会議で、内容・進め方について相談します。
②分会役員が校長に申し入れ、日時・場所等を確認する。勤務時間内実施が原則。
③職場ニュースで全教職員に知らせます。
④必要に応じ、全教職員の署名も集めましょう。
⑤交渉には分会員全員が参加するのが望ましい。無理な場合でも必ず複数で、メモをきちんと取り、文書で内容を確認しましょう。重要事項については、確認書・覚え書きなどを交換することも大事です。
⑥交渉は道理と節度をもって行い、必要に応じて上部機関の役員も参加します。
⑦交渉の経過や結果は、職場ニュースで全教職員に知らせて全体のものとしましょう。

職員会議

 県教委は「県立学校管理規則」の改定を行い、2001年10月6日付で施行しました。私たちは、改悪された「学校管理規則」のもとでも、憲法に基づいた民主的な職員議の意義と位置づけ、またその在り方、職員会議の運営について、職員会議における校長の責務などについて県教委との間で、相互に確認しました。
 教職員の民主的な討議や交流を通して、教職員の教育活動の質を高め、学校として調和のとれた組織活動を進めていく上で、職員会議はとても大切なものです。そこで、職員会議を民主的協議の場とし、全体の意思を統一する場とするために、次の点をおさえる必要があります。

  1. 教育の条理に基づいた学校運営の根幹として職員会議を位置づける。
  2. 会議運営に民主的ルールを貫き、全員が平等の立場で発言できるようにする。
  3. 個々人の自主性を守り、事実や実践にもとづいた討議を重視し、あくまで説得と理解を基礎に一致点を見いだしていき、多数で強制しない。
  4. 会議の時間は実状にあったものとする。
  5. 節度ある相互批判、適切な助言をする。



※職員会議に関する最終確認事項抜粋
1.職員会議の意義・位置づけについて

  1. 職員会議は、校長を中心に職員が一致協力して生徒、保護者のニーズを踏まえ学校の教育活動を展開するため、職員会議においてさまざまな教育課題の対応方策についての共通理解を深めることは重要である。
  2. 学校運営が民主的・能率的であることは当然である。(中略)

3.職員会議の在り方について
  職員会議においては、校長を中心として学校の教育活動を展開するため、職員会議においてさまざまな教育課題への対応方策等についての、共通理解を深めることは重要である。(中略)

5.職員会議における校長の責務について

  1. 学校が憲法をはじめ法令、条例、規則等に基づいて運営されなければならないことは言うまでもない。
  2. 校長が意思決定をするに当たっては、所属職員の意見をよく聞き、共通理解を図るよう努めることが必要である。
  3. 学校教育法第28条第3項に規定される学校の管理運営に関する校長の権限と責任を前提として、職員会議を校長の職務の円滑な執行を補助するものと位置付けたことから、校長がその責任を自覚し、職員の自発性や創造性を引き出すとともに、校長を中心に職員が一致協力して学校の教育活動が展開できるよう努めることは当然である。また、教職員においても教育公務員としての責任を自覚し、自ら自発性や創造性を発揮し、その職責の遂行に努めなければならない。


2000年9月25日(月) 於 衛生会館大会議室

年次有給休暇(年休)

・1年を通じて20日の年次有給休暇がとれます。
・新採用の方は右記の通りです。
※1日または、1時間を単位にとることができます。
  1時間を単位とする年休は、7時間45分で1日に換算します。
  20日を限度として翌年に繰越ができます。
 「届」で、事由を記入する必要はありません。
 (学校職員の勤務時間、休暇等に関する条例第13条・同規則8~10条)

新採の月年休新採の月年休
1月20日7月10日
2月18日8月8日
3月17日9月7日
4月15日10月5日
5月13日11月3日
6月12日12月2日

特別休暇

生理休暇(学校職員の勤務時間・休暇に関する規則12条の9)

 「生理日の勤務が著しく困難な場合、3日の範囲内において、そのつど必要とする期間」とることができます。

  • 1回につき3日間は有給で保障されますが、週休日があった場合は日数に含まれます。3日間の範囲で時間単位でとることもできます。
  • 医師の診断書は必要としません。
  • 「休暇願」を出します。
    休暇の種類は「特別休暇」とし、事由は「条例12条による休暇」と書きます。
    (「生理休暇」と書いてももちろんOKです。)

結婚休暇(学校職員の勤務時間・休暇に関する規則12条の17)

 結婚生活に入るための諸行事(挙式・旅行・婚姻届等)を行うための休暇で、連続7日の範囲(週休日・休日・代休を含まない)で取得できます。

  • 届出をしないが事実上婚姻関係と同様の場合も含みます。
  • おおむね結婚の日の5日前から結婚の日の後1月を経過するまでの期間に取得できます。ただし、職務が繁忙な場合など合理的な理由による場合には、結婚の日の後の最初の長期休業中にも取得できます。

通院休暇(学校職員の勤務時間・休暇に関する規則12条の2)

 妊娠中及び産後1年以内に保健指導・健康診査を受けるために1回に着き日の範囲で次のような休暇を受けることができます。

  • 妊娠満23週まで・・・ 4週間に1回
  • 妊娠満24週から・・・ 2週間に1回
  • 妊娠満36週から・・・ 1週間に1回
  • 出産後1年まで・・・・1年以内に1回
    (医師等の特別な指示があった場合は、指示された回数)
    • 母子健康手帳を提示することが必要です。
    • 妊娠を確認するため検診を受ける場合もこの休暇が適用されます。
    • ただし、妊娠していなかった場合は年休となります。

通勤緩和休暇(学校職員の勤務時間・休暇等に関する規則12条の3)

 妊娠中、母体の健康維持をはかるために、1日1時間以内の勤務時間の繰上げ・繰り下げの通勤休暇をとることができます。

  • 通勤ラッシュを避けるための休暇です。自家用車、原動機付自転車利用者も含まれます。
  • この休暇は妊娠が証明できる日から産前休暇前まで勤務時間の始めと終わりに午前30分、午後30分、または午前か午後にまとめて1時間以内取れます。
  • 原則として1月単位または、産前休暇の前日までを一括して申し出ます。

妊娠障害休暇(学校職員の勤務時間・休暇等に関する規則12条の4)

 つわりや妊娠中の傷害等で14日を超えない範囲で妊娠障害休暇がとれます。

  • 連続でも断続でも14日の範囲内でとれます。
  • 2日以上連続してとる場合でも、週休日・休日・代休は日数に含めません。
    (産前休暇につなげた場合は含みます。)
  • 産前休暇につなげてとった場合は、産休代替教職員が配置されます。
  • この休暇を産前休暇につなげる場合、または7日以上引き続いてとる場合の手続きは、加算休暇と同じです。
  • 原則として、母子健康手帳などを証明するものの提示と勤務が困難であることの申し出(口頭でよい)が必要です。

出産休暇・加算休暇(学校職員の勤務時間・休暇等に関する規則12条の1)

  • 出産休暇・・・出産予定日を含め6週間。(多児妊娠の場合は14週間)
  • 産後休暇・・・出産日の翌日から8週間。
  • 加算休暇・・・産前・産後休暇に続けて、合わせて2週間。
    • 妊娠4ヶ月以上(85日以上)の分娩(早産・流産・死産・人工中絶)の場合にとれます。
    • 産前・産後休暇に妊娠障害休暇・加算休暇が続けてとれます。
    • 出産日が出産予定日より早まった場合は、残余の産前休暇が消滅し、遅れた場合は出産日まで産前休暇が延長されます。
    • 産休代替職員が配置されます。
    • 母子健康手帳などの証明を提示することが必要です。
    • 2014年度より産前産後休暇期間中も育児休業中と同様に、申し出により共済組合及び互助会の掛金が免除されることとなりました。

出産補助休暇(学校職員の勤務時間・休暇等に関する規則12条の18)

 妻の出産(妊娠4ヶ月以上の分娩)にあたり、夫である男性教職員は3日の範囲内でそのつど必要と認める期間、休暇がとれます。

  • 出産当日からおおむね2週間以内にとることを原則としています。
  • 入退院の際の付き添い、出産時の付き添い、出産に係る入院中の世話、出産届け提出時等に使います。
  • 連続3日とる場合、休日等を含む場合は、休日の前日と後に分けて請求するとよいです。
  • 1日単位でも、1時間単位でも取得できます。

男性職員の育児参加のための休暇(学校職員の勤務時間・休暇等に関する規則12条の19)

 学校職員の妻が出産するとき、その出産予定日の6週間(多児妊娠の場合は14週間)前の日から、出産の日から8週間までの期間に、当該出産に係る子または、小学校の始期に達するまでの子を養育する職員が、これらの子を養育するため勤務しないことが相当であると認められた時に、5日の範囲内でその都度必要と認められる期間休暇がとれます。

  • これらのこと同居している必要があります。
  • 1日単位でも1時間単位でも取得することができます。

育児休暇(育児時間)(学校職員の勤務時間・休暇等に関する規則12条の5)

 男女教職員は、生後2年に達しない生児を育てる場合1日2回、1日を通じて90分を超えない範囲で、育児のための休暇をとることができます。

  • 2005年4月1日から、誰でも子が2歳になるまで取得することが可能となりました。
  • 「生児」とは、教職員と法律所上の親子関係にある実子および養子。
  • 朝45分遅く来て、45分早く帰ることができます。30分と60分(またはその逆)の組み合わせもできます。まとめて90分、朝か帰りにとることも認められています。
  • 生児の母親が育てることができる場合(勤めていない場合など)は、男性教職員は取得できません。ただし、女性教職員は配偶者が勤めていなくても取得できます。
  • 原則として1月単位または承認を与えることができる限度期間までを一括して申し出ます。

子育て休暇(学校職員の勤務時間・休暇等に関する規則12条6)

 義務教育終了までの子(配偶者の子を含む)を養育する学校職員が、その子の看護や学校行事に出席するために、勤務しないことが相当であると認められた場合、1年に7日(義務教育終了前までの子が2人以上の場合には10日)の範囲で休暇がとれます。

  • 看護する「疾病・負傷」には、風邪・発熱などあらゆる疾病・負傷が含まれます。医師の診断書等の提出は必要ありません。実際に職員が子の看護を行う必要があればとることができます。
  • 後遺障害の機能回復訓練の介助、健康診断または予防接種のための付き添いも認められています。予防接種は予防接種法に定められているもの以外の任意の接種でも取得できます。
  • 子が在籍する学校(園)等が実施する行事に出席する場合、学校(園)からの通知を添えて申し出ます。学校行事とは、入学(園)式、卒業(園)式、授業(保育)参観、運動会・学習発表会、家庭訪問、保護者説明会(入学・入園説明会)、引き渡し訓練(引き渡し下校)をいいます。高等学校または教育委員会が実施する保護者説明会も対象となりました。
  • 1日単位でも1時間単位でも取得することができます。
  • 2010年1月から、義務教育終了までの子が2人以上いる場合、10日の範囲になりましたが、1人につき5日とするものではありません。
  • 2012年度より子どもは、実子・養子・配偶者の子に加え、里子も含めることとなりました。

家族看護休暇(学校職員の勤務時間・休暇等に関する規則12条の7)

 学校職員が家族看護および通院等の世話のために、勤務しないことが相当であると認められた場合、1年に3日の範囲で休暇がとれます。

  • 介護休暇は日常的にとりにくいという声から、2006年に新設されました。
  • 看護の内容は、負傷・疾病による治療、療養中の看護および通院等の世話を言います。
  • 負傷疾病とは、その程度や特定の症状に限るものではなく、風邪・発熱等含めてあらゆる負傷・疾病が含まれます。
  • 家族の範囲は次の通りです。
    〈同居・別居とも〉配偶者、父母、子(義務教育終了前までの子を除く)、祖父母、孫、兄弟姉妹および、配偶者の父母。
    〈同居の場合〉事実上の父母、事実上の子。
    (同居とは、看護のために同居する場合を含みます。)
    ※2015年度より、祖父母、孫、兄弟姉妹の同居要件をはずしました。
  • 1日単位でも1時間、2020年度より、30分単位でも取得することができます。

短期介護休暇(学校職員の勤務時間・休暇等に関する規則12条の8)

 学校職員が要介護者の介護や世話のために、勤務しないことが相当であると認められた場合、1年に5日(要介護者が2人以上の場合には10日)の範囲で休暇がとれます。

  • 育児介護休業法の改正にともなって、2010年6月に新設されました。
  • 要介護者の介護や世話とは、介護や通院等の付き添い、介護サービスの提供を受けるために必要な手続きの代行、その他の必要な世話をいいます。
  • 要介護者とは、配偶者、父母、子、配偶者の父母、祖父母、孫、兄弟姉妹等をいい、負傷・疾病、老齢により日常生活を営むのに支障がある場合とることができます。
  • 取得するときは、休暇願とともに「要介護者の状態等申出書」の提出が必要です。
  • 1日単位でも1時間単位でも取得することができます。

忌引休暇(学校職員の勤務時間・休暇等に関する規則12条の10)

 親族が死亡した場合、服喪のために次の期間の休暇がとれます。
配偶者 10日
一親等の直系尊属(父母) 【血族】7日 【姻族】3日
一親等の直系卑属(子) 【血族】7日 【姻族】1日
二親等の直系尊属(祖父母) 【血族】3日 【姻族】1日
二親等の直系卑属(孫) 【血族】1日 【姻族】―
二親等の傍系者(兄弟姉妹) 【血族】3日 【姻族】1日
三親等の傍系尊属(伯叔父母) 【血族】1日 【姻族】―

  • 配偶者は、届出しないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含みます。
  • 死亡したものが、学校職員と生計を一にする姻族の場合は、血族に準じます。
  • 伯叔父母の配偶者は、伯叔父母に準じます。
  • 休暇の開始日は、申請に基づく日からで遠隔地に行く必要がある場合は、その往復に要する実日数を加算できます。

追悼のための休暇(学校職員の勤務時間・休暇等に関する規則12条の11)

 配偶者・父母および子の追悼のための特別な行事のためそれぞれ1日与えられます。

  • 「父母」とは、実父母および養父母に限られ、いわゆる義父母および継父母は含まれません。
  • 「子」とは、実子または養子に限ります。
  • 遠隔地に行く必要がある場合は、その往復に要する実日数を加算できます。
  • 「追悼のための特別な行事」とは、法事等の行事を行う日をさすものであり、単に命日というだけでは与えられません。

病気休暇

 負傷または疾病のため療養する必要がある場合、90日の範囲内で勤務しないことがやむを得ないと認められる期間、病気休暇をとることができます。病気休暇は、必要に応じて1日または1時間を単位をすることができます。
(学校職員の勤務時間、休暇等に関する条例第14条・同規則11条)

  • 病気休暇の申請は、「病気休暇簿」を提出します。
  • 連続8日以上取得する場合には、医師の証明書等が必要となります。8日未満の場合は、病気の旨を報告すれば取得できます。
  • 病気休暇の前1月間に通算5日以上の病気休暇を使用しているときは、医師の証明書等が必要となります。しかし、処方箋や病院等の領収書、家族または管理職による証明で構いません。
  • 1日、1時間単位で取れるものですから、風邪や発熱等病気のときは、年休ではなく病休の申し出をしましょう。
  • 病休は通算90日と定められています。病休1ヶ月以上で代替教職員(県費)が配置されます。3ヶ月(90日)を超えた場合は、病気休職になります。
  • 条件付採用期間中の教職員(初任者)と臨時的任用教職員には休職制度の適用がなく、病気休暇90日間の取得後は自主退職をせざるを得ませんでした。
  • しかし、私たちの長い間の要求が実り、2011年度の病休制度の改定で90日間の上限は取り払われ「療養に必要な期間」となり、働き続けられる道が開けました。ただし、90日を超えた期間については給料が半減されます。
  • 30日を越えると勤勉手当が減額され、昇給期から昇給期までの勤務を要する日の6分の1を超えると昇給が延伸されます。
  • 病気休職期間中は、公立学校共済組合の傷病手当金の支給により、1年6ヶ月間給料の8割程度は保障されます。
  • 結核性疾患の病気休暇は90日間となりますが、その後の病気休職中(3年間)は現行通りに給与の全額が支給されます。
  • 連続8日以上の病気休暇を取得した場合、病休通算判定期間(クーリング期間)が発生します。クーリング期間中の20日(実勤務日数)以内に再度の病気休暇を取得した場合は、病気休暇の期間を通算することとなります。部分休業や育児休暇、通勤緩和休暇、時間単位の介護休暇、時間単位の生理休暇・通院休暇、妊娠中の休息や補食の職専免は対象となりません。
  • 人工透析など定期的な通院加療のための病気休暇については、特例的に通算はしません。
  • これまで公務災害。通勤災害による病気休暇は90日であり、その後は病気休職へと移行していました。しかし、上限が取り払われ、「療養に必要な期間」となりました。
  • 病気休暇取得中に明らかに異なる病気となったときは、90日を越えても取得することができるようになりました。
  • 2006年4月より、不妊治療後医師に「不妊症」と診断され、そのため行われる治療行為については病気休暇の対象となりました。休暇願に病気休暇と書いて提出します。医師の診断書が必要ですが、1回承認されれば2回目以降は提出する必要はありません。

妊産婦の労働軽減 

 妊娠中に他の軽易な業務への転換を請求することができます。妊産婦は、1週間40時間、1日8時間を越える労働、時間外労働、休日労働、深夜業をさせないよう請求することができます。
(労働基準法63条の3、66条)

  • 請求により生ずる権利ですので、妊娠が分かったらみんなに知らせ、遠足への付き添い・泊を伴う行事・水泳指導・体育実技などを免除する、家庭訪問は学校での個人面談にする、高い階の教室を避ける等の配慮を校長に請求しましょう。
  • 分会は、本人とともに校長交渉を行いましょう。
  • 2009年の条例改正により、1週間38時間・1日7時間45分によみかえます。

体育代替講師措置

 小学校の教諭及び中学校の体育教諭が妊娠した場合、母性保護のため、体育の授業を担当する非常勤講師が措置されます。
(小学校)
 2016年度より、18学級以上という学級要件が撤廃され、妊娠者1名につき1人の体育授業の代替講師が措置されるよう改善されました。
 妊娠者1人に対して非常勤講師が週5時間措置されます。
(公立義務教育諸学校派遣職員要綱)
※母子健康手帳または、医師の診断書の写しを添付して「妊娠教員体育代替非常勤措置願」をで学校長宛に提出します。
(中学校)
 妊娠判明時から産前休暇に入るまで、1週間につき13時間、非常勤講師が措置されます。
(公立義務教育所学校派遣職員要綱)

妊娠養護教諭対応非常勤講師措置

 養護教諭が妊娠したとき、繁忙期(4月~7月)に母体保護のため非常勤講師が措置されます。非常勤講師の措置時数は、週25時間です。措置されるのは養護教諭1人配置校に限定されています。
 養護教員部の積年の要求が2016年に実現し、繁忙期(4月~6月)の措置が開始されました。その後も粘り強い要求を続け、2019年度から1ヶ月延長され、7月までとなりました。

妊婦の休憩または補食

 妊娠中の教職員が母子保健法に規定する保健指導または、健康診査に基づく指導事項を守るため適宜、休息または補食する場合、その都度必要と認める時間について、職務専念義務を免除されます。
※行使する場合、母子健康手帳等によって確認を求められますが、その際プライバシー保護には十分留意することになっています。そのことをふまえて対処しましょう。

産・育休者と代替者の引継ぎ日

 教育内容や事務の連絡を行うために、産前休暇にはいる直前に1日、および産後休暇終了直後(続けて育児休業を取った人は育児休業終了直後)に1日、育児休業に入る直前に1日、および育児休業終了直後に1日、引継ぎ日として代替者が配置されます。
(配置事業実施要綱)
※連絡引継ぎに該当する日が長期休業日、各学期の始業・終業日にあたる時も代替者が配置されるようになりました。

育児休業

 すべての男女教職員は任命権者の承認を受けて、その子が3歳に達する日まで、育児休業を取ることができます。
(地方公務員の育児休業に関する法律)

  • 育児休業の期間は、代替職員が配置されます。
  • 育児休業の期間中は、その身分が保障され、現職復帰が保障されています。
  • 育児休業の期間は、特別の事情がある場合を除き1回に限り延長することができます。
  • 育児介護休業法の改正にともなって、男性の育児休業取得率をあげるためもあって、妻と夫が同時に育児休業・育児短時間勤務・部分休業を取得することができるようになりました。配偶者が常態として子の養育にあたれる場合でも取得することができます。
  • 男性職員が子の出生の日から57日以内に最初の育児休業を取得した場合(通称産後パパ休暇)は、特別な事情がなくても再度の育児休業を取得することができます。
  • 配偶者が育児休業(または育児短時間勤務)を取得したかどうかにかかわらず、育児休業等計画書を提出して最初の育児休業(または育児短時間勤務)を取得した後、3月以上経過した場合に再度取得することができるようになりました。
  • 2017年10月より、2歳に達する日まで育児休業手当金が公立学校共済組合から支払われることになりました。しかし、「保育所における保育の実施を希望し、申込みを行っているが、当該子が1歳に達する日後の期間について、当面その実施が行われない場合」との定めを設けています。
  • 育児休業手当金
    【報酬標準月額×50(育児休業開始後180日間は67)/100】×休業日数(給付日額上限あり)
  • 期末勤勉手当は長い間、基準日に育児休業をとっていると支給されませんでしたが、2000年から、「勤務実績に応じて支給」されることになりました。
  • 子が3歳に達する日の翌日の属する月の前月まで、共済組合と互助会掛金が免除されます。免除期間中も被保険者資格は継続し、給付については通常どおり行われます。
  • 職務に復帰した場合、育休期間の2分の1に相当する期間を勤務したものとして昇給期間が調整されていましたが、2008年からは、国の育児のための短時間勤務制度の導入に合わせて、育休復帰者の昇給延伸は回復されています。

育児短時間勤務制度

学校職員は、常勤職員のまま、小学校就学の始期に達するまでの子を養育するために、希望する日及び時間帯において勤務することができます。
(地方公務員の育児休業等に関する条例第10条、学校職員の勤務時間、休暇等に関する規則第12条)
※教職員の場合、次のうち一つのパターンを選び、勤務します。
 ①一日3時間55分(週19時間35分)
 ②一日4時間55分(週24時間35分)
 ③週3日(週23時間15分)
 ④週3日(内1日は3時間55分で週19時間25分)

  • 給与については勤務時間に応じた額となります。
  • 育児短時間勤務の開始希望日の1月前までに校長に承認請求書を提出します。承認期間は、1月以上1年以下です。延長を希望する場合は勤務終了の1月前までに再度承認請求書を提出します。原則として、育児短時間勤務の終了後、1年間は育児短時間勤務をすることはできません。
  • 妻と夫が同時に育児短時間勤務をすることも可能です。
  • 後補充として、勤務しない時間に相当する時間で任期付き短時間勤務職員が配置されます。本務者と後補充者の勤務時間については、学校の裁量で重なる時間帯を作ってもかまいません。学校現場では引き継ぎは必要なため、後補充者の労働時間を制度取得者の労働時間の残を上まわるものとすることを要求しています。
  • 年休や子育て休暇、家族看護休暇などの特別休暇はすべて取得できますが、勤務日数や勤務時間に合わせた時間となります。例えば一日3時間55分勤務の場合、子育て休暇は7日とれますが、1日は3時間55分となります。
  • 育児休暇は、一日の勤務時間が4時間以下の日は30分、4時間を超える日は60分(2回に分割できます)となります。

《部分休業》
 就学前の子を養育する教職員は、1日の勤務時間の一部について勤務しないことを請求することができます。ただし、無給で、勤務しない1時間につき、1時間当たりの賃金が減額されます。部分休業は、正規の勤務時間の始めまたは終わりに、1日に2時間を上限として30分単位とするとしています。育児休暇をとった場合は2時間から減じます。非常勤職員や配偶者等が育児休業をとっている場合はとれません。育児短時間勤務と同時にとることはできません。

《育児または介護を行う学校職員の時間外勤務の制限》
 小学校就学前の子のいる学校職員、要介護者を介護する学校職員から請求のあった場合、1月について24時間、1年について150時間を超えての時間外勤務をさせてはならないことになっています。
 育児介護休業法の改正に伴って、配偶者が育児または介護ができる場合でも請求することができるようになりました。また、3才未満の子のいる学校職員から請求があった場合は、原則として時間外勤務をさせてはならないことになりました。

介護休暇

県教育委員会規則で定める者で負傷、疾病又は老齢により1週間以上の期間にわたり日常生活を営むのに支障があるものの介護をするため介護休暇をとることができます。
 介護休暇の期間は、介護を必要とする一の継続する状態ごとに、通算して6月を超えない範囲において必要と認められる期間となっています。
(学校職員の勤務時間、休暇等に関する条例17条、同規則14、17~19条)

  • 介護者の範囲は、配偶者(事実婚も含む)、父母、配偶者の父母、子、祖父母、、孫、兄弟姉妹、同居の父母の配偶者、配偶者の父母の配偶者、子の配偶者、配偶者の子です。
  • 「介護」とは、家族等が疾病等により療養中で正常な日常生活を営めない状態にある場合において要介護者の食事、入浴、着替え、排泄等の身の回りの世話等を行うことをいいます。
    子どもの不登校等の場合も「要介護」と見なされれば含まれます。
  • 介護は一人では担いきれないことがありますので、職員以外に介護することが可能と思われる者がいる場合でも、実際に職員が介護する必要がある場合は取得できます。要介護者が完全看護の病院に入院している場合は認めないという校長がいますが、病状等によって介護の必要があるか否かで判断されます。
  • 要介護者各々につき介護を必要とする一の継続する状態ごとに通算して6月を超えない範囲で取得できます。6月を限度として最大3分割して再取得できます。
  • 介護休暇をとり、いったん介護を必要とする状態が終結した後、また新たな負傷、疾病により介護が必要となった場合は、新たな介護休暇を取得できます。
  • 疾病の有無、疾病の種別、疾病の重複あるいは先天性か後天性かにより判断するものではありません。
  • 休暇の単位は1日又は1時間とします。1日4時間を超すと1日として計算されます。
  • 介護休暇の期間の計算には週休日、学校職員の休日及び休日の代休を含みますが、職員の給料支給などにおける介護休暇の取得日数にはそれらは含みません。
  • 身分・地位の継続を保障し、現職復帰とします。取得したことによって不利益な取扱いはありません。
  • 通算して6月を超えない範囲内で再取得する場合は、再取得する日の1週間前までに介護休暇の請求を行います。
  • 証明書は通常は不要です。その事由を確認する必要があると教育委員会が認めるときは証明書類の提出を求めることができます。
    (診断書や住民票を提出するように言う校長がいますが、通常は介護休暇簿で申請します。)
  • 一ヶ月以上の連続取得者には代替者が配置されます。
  • 介護期間中に要介護者が死亡した場合、代替者は発令事由を失いますが、引き続き忌引休暇の末日まで勤務することが運用で認められています。
  • 賃金は以下の通りです。
  1. 給料・地域手当 勤務しない1時間につき1時間あたりの給与額減額
  2. 期末手当:介護休暇の期間は除算しない。
  3. 勤勉手当:介護休暇の期間から週休日等を除いた日が30日までは除算しない。30日を超える場合は、全介護休暇期間を勤務時間 から除算する。
  4. 通勤手当 一日でも通勤した日があれば支給する。
  5. 扶養手当・住居手当・管理職手当・僻地手当は支給
  6. 退職手当 介護休暇の期間も通算
    (共済組合から介護休業手当金・互助会から介護休暇給付金が支給されます。)
  • 介護休暇期間の2分の1を勤務したものとみなして昇給します。

介護時間

 学校職員が要介護者の介護(食事の介助、通所介護施設への送迎等)をするため勤務しないことが相当であるとき、連続3年の期間、始業又は終業の時刻に連続して2時間の範囲内でとることができます。介護時間を受けようとするときは、介護時間簿を持って校長に願い出ます。1時間につき1時間あたりの給与が減額されます。

リフレッシュ休暇

 勤続10年、20年、30年に達した教職員は職務に専念する義務が免除され、リフレッシュ休暇を取ることができます。

  • 勤続31年目は、職専免5日を含む連続した概ね7日の休養、勤続21年目は、職専免3日を含む連続した概ね7日の休養、勤続11年目は、職専免2日を含む連続した概ね7日の休養ができます。週休日、休日、代休を除きます。
  • 休暇は勤続10、20、30年に達した翌年度の4月1日から3月31日までですが、取得できなかった場合は、1年間延長することができます。
    また、31年目の休暇は、連続した3日と2日に分割して取得することができます。
  • 手続きは職専免の願いを提出し、勤続20年、30年の場合は後日報告書を校長に提出します。

ライフプラン休暇

  当該年度に満54歳になる教職員は「ライフプラン休暇」をとることができます。

  • 「ライフプラン休暇」とは、高齢層教職員が自らの生涯生活設計の充実を図るため、自発的な計画に基づき、健康の維持増進、余暇活動、生涯学習活動及び地域活動等を行うために取得する連続した休暇のことをいいます。
  • 年休3日以上を含む連続した5日以上の休暇(夏季休暇、週休日、学校職員の休日を含む)です。当該年度内に1回とれます。
    また、「ライフプラン休暇」を取得した教職員のうち教職員互助会会員については、所定の手続きにより、5,000円が給付されます